管理者連携研修の目標
各部門・部署の管理者が、以下のことを達成するために行動できるように能力を開発する。
- 各部門・部署の慣習的な業務を管理・運営面から分析・改善し、良好なチームコミュニケーションを促進することで、業務負担の偏りを解消し、業務の生産性を向上させる。
- 診療及び教育研究が自部門・部署の実践すべきこととメンバー全員が認識する。他職種からなる各メンバーのニーズをふまえて診療及び教育研究の目標を設定するとともに、目標達成に向けて協働し、組織及び個人を評価することでこれらの活動を継続的に改善する。
ミクロレベル
実務管理者(病院実務者、医長・副医長、師長・副師長、主任など)が、以下のことを達成するために行動できるように能力を開発する。
- 組織(千葉大学病院)が目指す将来像を理解する。
- 当該部署・部門が目指す将来像(どのような診療ケア、組織内連携、機関間連携を目指すのか)を考え、当該部署・部門のスタッフと共有する。将来像を達成するための手段として、能力開発や学習支援、研究も含めて考える。
- 当該部署・部門における各スタッフの役割が何かを明確にする。役割分担のみならず、共通の役割も認識する。遂行できていない役割があれば、それを認識する。
- 当該部署・部門におけるエビデンスにもとづかない慣習的な業務は何かを抽出する。
- 抽出された課題をリーダーシップを発揮して解決する。
メゾレベル
部署管理者(科長・医長、師長、技師長、室長など)が、以下のことを達成するために行動できるように能力を開発する。
- 組織(千葉大学病院)が目指す将来像を理解する。
- 当該部署・部門が目指す将来像(どのような診療ケア、組織内連携、機関間連携を目指すのか)を考え共有する。
- 当該部署・部門のスタッフの特性(やりたいこと、できること、求められていること)を把握する。
- 当該部署・部門内の意思決定プロセスを認識する。
- 当該部署・部門で解決すべき課題を抽出する。
- 解決すべき課題の優先順位を決定する。決定にあたっては、組織理念・ミッションとの整合、発生頻度、解決に必要なリソース、解決によって得られる成果等を考慮する。
- 課題を解決するためのプロジェクトのメンバーと役割を決める。
- 当該部署・部門の構成員がリーダーシップを発揮して課題を解決できるように支援する。
- プロジェクトメンバーの特性等をふまえて、具体的かつ評価可能な目標を設定する。
- プロジェクトメンバーとともに、目標達成のためのグランドルールを決める。
- チームが活動するための環境(場所、時間、情報共有の方法など)を整える。
- 目標達成までの工程(活動期間、実施や進捗管理、評価など)を決める。
- チームメンバーに解決すべき課題、目標、グランドルール、工程などを説明する。
- 目標達成に必要な支援を行う。
- 活動の完了を承認し、チームを称賛する。
マクロレベル
病院管理者(執行部、部長・副部長、センター長・副センター長など)が、以下のことを達成するために行動できるように能力を開発する。
- 組織(千葉大学病院)が目指す中長期的なビジョンを明確にする。
- 組織のビジョンを職員に共有する。
- 職員の能力を評価し、開発できる体制を整備する。
- 職員が健康で自己実現できるような職場環境を整備する。
- 職員が立場によらず相互にリスペクトし、対話を通してミッションを実現することを支援する。
- 職員がリーダーシップを発揮して課題を解決できるように支援する。
- 地域住民の健康・医療・介護を守るために機関間で連携する。
- 職員が教育研究を理解し活用することや、教育研究を実践することの価値を高めて支援する。
- 時代の変化に対応する革新的な取り組みを組織的に推進する。