TDM・製剤室
○TDM業務
TDM(Therapeutic Drug Monitoring)とは血中濃度や検査値など、治療効果や副作用に関する様々な因子をモニタリングしながらそれぞれの患者とその状態に合わせた投与設計を行うことです。
当院では薬剤部で薬物血中濃度を測定し、投与設計を行っています。測定値を報告するだけではなく、状況に応じて検査値や発熱、尿量などの身体所見や投与状況の確認などを行いながら、カンファレンスでリアルタイムに治療方針を共有し、総合的な薬物投与計画をサポートしています。
当院における測定薬物 (2014年4月現在) |
抗てんかん薬 |
フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、
バルプロ酸、ゾニサミド、プリミドン |
強心配糖体 |
ジゴキシン |
抗菌薬 |
トブラマイシン、アルベカシン、ゲンタマイシン、アミカシン、
バンコマイシン、テイコプラニン |
抗真菌薬 |
ボリコナゾール |
気管支拡張薬 |
テオフィリン |
抗癌薬 |
メトトレキサート、ブスルファン(保険適応外) |
免疫抑制薬 |
シクロスポリン、タクロリムス |
躁状態治療薬 |
リチウム |

HPLCによる測定 ICUカンファレンス風景
○院内製剤業務
院内製剤は市販されている医薬品では診断や治療に十分対応できない場合に調製する製剤です。
当薬剤部では日本薬局方の製剤総則や日本病院薬剤師会の指針に基づき安全で有効な院内製剤を調製するため、マニュアルの作成や品質評価、安定性評価などに取り組んでいます。

軟膏剤の調製 無菌製剤