外来でがん薬物療法を実施される患者さんは増加傾向にあり、通院治療室では1日平均70名程度の患者さんが抗がん薬治療を受けています(2025年7月現在)。薬剤師は、がん薬物療法委員会で審議された「レジメン(治療計画)」に基づき、安全な外来がん化学療法が実施できるように治療管理や支援を行っています。
外来薬剤業務室
がん薬物療法における診察前面談
医師の診察前に、面談室で薬剤師が患者さんとお話しし、以下のような確認を行います:
- 薬の飲み方や残薬数(コンプライアンス)
- 副作用の有無や症状
- 検査結果や薬の特性を踏まえた抗がん薬の用量変更や休薬の必要性
これらの情報をもとに、医師へ副作用を軽減するための薬(支持療法薬)の提案などを行い、診察や処方がよりスムーズに進むよう支援しています。

通院治療室での抗がん薬治療の説明、副作用モニタリング
医師の診察後に、患者さんが通院治療室で抗がん薬点滴を受けている間、薬剤師がベッドサイドに伺い、治療のスケジュールに関する説明や、自宅で注意するべき点などについて説明を行います。必要に応じて、通院治療室の看護師等スタッフと副作用対策を相談します。
外来での治療継続のためには、保険薬局や他の医療機関と情報を共有することも大切です。薬剤師が面談の結果、必要と判断した場合には、治療計画(レジメン)の実施状況や副作用状況を報告書にまとめ、保険薬局や医療機関で患者さんにご提示いただけるようにしています。