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2024/01/15

「気持ちのコントロール」とは ~精神看護専門看護師からのアドバイス~

精神看護専門看護師として近隣の学校に精神看護学の講義にお招きいただくことがあります。その際に学生さんから受ける質問で多いもののひとつに、「医療は感情労働と言われますが、少し怖くなりました。そのような現場で医療者、看護師はどのように気持ちをコントロールして日々頑張っているのでしょうか?」というのがあります。

実習を進める中で、自分が専門職業人として毎日患者さんやご家族と対応する姿が想像できるようになるとともに、「過酷な現場であることは想像できる、その中でセルフコントロールってどうしていくのだろう」という心配が生じたのでしょう。

対人援助専門職として、私達は様々な「人」の感情にふれます。特に疾患を持った患者さんや不安な気持ちを抱えているご家族との関わりにおいては、より振れ幅の大きな感情を受けることになるでしょう。まずは自分自身の気持ちを、他者の感情と切り分けて理解しておけるように訓練してください。患者さんと対話して涙や笑顔が出るのは自然なことなので、自分らしく表現してもよいと思いますが、その表現の意味を自分で理解しておかないと、ひとりよがりな感情表出になってしまいます。抑圧してコントロールするのではなく、自分らしく、今湧いてきた感情をあくまでも患者さん中心にキャッチボールできるようになれば、それが上手なセルフコントロールといえるのではないでしょうか。

でも、就職してからは、これをひとりで頑張ろうと思わなくて大丈夫です。先輩スタッフみんなが相談にのります!

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