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2018/11/29

糖尿病看護認定看護師

今年度は、専門看護師、認定看護師のみなさんに現在取り組んでいらっしゃることをご紹介頂きます。

第8回 糖尿病看護認定看護師
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現在、私は糖尿病代謝内科病棟で勤務しています。
糖尿病の患者さんは、発達段階が幅広く、癌・循環器疾患など他疾患を有する複雑な病態の患者さんもいます。また、慢性疾患であるため、眼や腎臓など合併症を持つ様々な病期の患者さんがいます。治療も多様で、患者さんは生活の場でのセルフケアが重要になります。その生活の場は色々で、患者さん個人に合わせたケアの提供が必要になります。そのため、患者さんを身体面のみでなく社会面を含めて生活者として理解し、糖尿病と共に生きていくその人なりの目標を共有していく力が、看護師には必要とされます。日々、試行錯誤ですが、反面やりがいに繋がっています。
眼科病棟では、眼合併症で入院した糖尿病患者に、糖尿病のセルフケアを見直すきっかけとなるよう生活上の注意点のパンフレットを配布する活動を開始しました。パンフレットは、説明ポイントを絞り、絵などを使用して患者さんには読みやすいよう大きめにして、看護師が短時間で効果的に指導できるように工夫しました。
小児科とも、連携を持ち始めており、持続皮下インスリン投与療法と持続血糖測定療法を受けながら学校生活を楽しく送れるように患児のケアを看護師と話し合っています。もちろん、家族の負担感にも配慮しながら、無理なく生活が送れるように家族ケアも行っています。また、小児糖尿病患者のサマーキャンプに参加し、生活の場で患児や家族と交流を持ち、発達段階に合わせた生活と血糖コントロールが両立できるようなケアの提供に活かしています。
一方で、第22回日本糖尿病・教育看護学会学術集会において、「シンポジウム 臨床における研究の実施と活用」で、臨床現場の立場から発表をしました。参加者の関心も高く、根拠に基づいたケア提供の視点を踏まえ、私自身が取り組んできた看護研究と、研究成果の現場での活用という内容でした。
今後も、臨床現場で患者・家族がその人らしい人生が送れるようなケアの提供と、ケアの根拠を示すことができるような研究を行い、活動していきたいと考えています。

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