千葉大学病院
感染制御部・感染症内科
千葉県院内感染対策地域支援ネットワークは、県内の医療機関における院内感染対策を支援する参加者同士のネットワークです。
千葉県(医療整備課)から千葉大学医学部附属病院へ委託され、参加する病院等の医師、保健所長、歯科医師、薬剤師、看護師、検査技師等で構成する協議会を設置して、実地支援や相談、研修会、情報提供等の活動を行っています。
千葉ネット(千葉県院内感染対策地域ネットワーク)は、千葉県の委託事業で、千葉大学医学部附属病院の感染制御部に事務局をおいて運営しています。
医療安全の側面から感染対策の重要性は以前より指摘されていました。千葉ネットが発足したのは2006年です。しかし、インフェクションコントロールドクター(ICD)や、インフェクションコントロールナース(ICN)が配置されて、組織的な感染対策を実施している医療機関は限定されていました。また、病院間の連携による情報共有、アウトブレイク発生時の他施設からの支援などは、今でこそ普通に行われるようになってきましたが、10数年前にはまだまだ敷居の高いことでした。
千葉ネットは、アウトブレイクが発生した際には、現場に赴いて改善支援に努めてきました。こうした活動は、監督官庁の立ち入り調査とは異なります。顔の見える関係を構築し、率直な意見交換を通して感染対策上の課題解決やレベルアップを目指すものです。
新型コロナウイルス感染症の流行拡大に伴い、感染症診療と感染対策の重要性は改めて認識されました。 千葉ネットは、千葉県内の医療機関の感染対策のレベルアップと、アウトブレイク発生時の支援を大きな柱に活動しています。皆様の医療機関で感染対策上の課題をともに解決していく存在でありたいと思っています。お困りの際は、ぜひ頼れるパートナーとしてお声かけください。
千葉県院内感染対策地域支援ネットワーク協議会議長
猪 狩 英 俊(千葉大学医学部附属病院 感染制御部 部長)