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AYA世代がん ~ 15~39歳のがんの患者さんへ ~

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千葉県がん・生殖医療相談支援センター

15~39歳の若い方でも日本だけで毎年約21,400人ががんと診断されています。2018年の日本での全ての年齢層のがん罹患数が98万人ですので、全体の約2%程度になります(注)。

(注)
いずれも国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」による。

思春期から若年成人の世代の方々が罹るがんということで、英語ではAdolescents and Young Adults with Cancerと呼ばれ、日本語ではこの英語表記の頭文字をとって「AYA世代がん」と呼ばれています。

15~39歳の間には学業、入試、進学、就職、恋愛、結婚、出産、子育て、職場内でのキャリアアップなど、人生の中でも大きなイベントを立て続けに経験することが多く、その時期にがんと闘病することは特別の意味を持っていると考えられます。がんの症状や治療がこれらのイベントに大きな影響を及ぼしたり、治療によっては妊よう性(男女とも子供を作る能力)が低下する副作用も考えられます。医療費の負担がある中で闘病のため仕事を休まなければならなくなることもあり、収入状況が変化する可能性もあります。AYA世代のがん患者さんは闘病だけではなく療養生活でも様々なことを同時に考えていくことが必要になります。

千葉大学病院では、従来からAYA世代がんの診療にも力を入れており、2016〜2020年の5年間で合計1,000人弱の診療を行ってきました(図1)。病気の内訳では、子宮頸がん、脳腫瘍、造血器腫瘍(白血病や悪性リンパ腫)、乳がんなどが多いことがわかります(図2)。AYA世代にがんの闘病を行うことで生じる様々な問題に対して、お話をお伺いし、疑問点や不安点を確認し、お気持ちを整理し、利用できる制度のご案内をがん相談支援センター(043-226-2698)で行っています。これからの闘病生活での心配事や不安なことなどあれば是非ご連絡ください。

【図1】当院におけるAYA世代がん患者の年齢階層別推移

【図2】当院におけるAYA世代がんの種類別割合(2016~2020年)

なお、当院では小児期にがんなどの難病に対して小児科や小児外科で治療を受け、15歳以上に成長し、成人の診療科を受診する年齢に達した患者さんを支援するプログラムもあります。移行期医療支援センターのホームページをご参照下さい。

移行期医療支援センター・ホームページ

また、千葉県がん・生殖医療相談支援センターでは、原疾患の治療が将来の妊娠におよぼす影響を正しく理解し、将来妊娠・出産できる可能性を残す治療法(妊孕性温存療法)を行うかどうかの情報提供、意思決定を支援します。詳細は、千葉県がん・生殖医療ネットワークCOFNETホームページをご参照下さい。

千葉県がん・生殖医療ネットワークCOFNETホームページ