千葉大学医学部附属病院
麻酔・ペインクリニック・緩和ケア科
患者の皆様へ
令和 7年 2月 20日
麻酔・疼痛・緩和医療科
現在、麻酔・疼痛・緩和医療科では、「周術期心筋障害」に関する研究を行っています。今後の治療に役立てることを目的に、この研究では2022年4月1日から2024年10月1日の間に非心臓手術後心筋障害のリスク因子を有する重症閉塞性睡眠時無呼吸患者への上体挙上と高流量鼻カヌラ酸素併用療法の術後高感度トロポニンTへの効果:ランダム化比較試験」に参加され、将来の血液検査結果などの試料・情報の利用及び提供に同意された方を対象として、診療情報などを利用させて頂きます。
「非心臓手術後心筋障害のリスク因子を有する重症閉塞性睡眠時無呼吸患者への上体挙上と高流量鼻カヌラ酸素併用療法の術後高感度トロポニンTへの効果:ランダム化比較試験の解析研究」
2025年~2028年3月31日 この研究は、千葉大学大学院医学研究院倫理審査委員会の承認を受け、病院長の許可を受けて実施するものです。
MINSとは、非心臓手術後心筋障害( Myocardial Injury after Non-cardiac Surgery 以下MINSと略)のことで、外科手術の後に起こる合併症です。特に閉塞性睡眠時無呼吸の危険因子を持つ方または合併症の方は、ハイリスクとされています。千葉大学病院では、医療安全上の観点から、MINSへの対応として、全外科系診療科で手術を受ける患者さんに対し、MINSハイリスク患者の調査とMINS高リスク患者での手術前後の高感度トロポニン(心臓がダメージを受けたときに放出される酵素)測定によるMINS診断を実施していますが、MINSには確立した予防・治療法はいまだないとされています。本研究は、MINSの発生率を減少させる一つの予防方法として上体挙上、高流量鼻カヌラ酸素療法(以下HFNCと略)併用の効果を科学的に検証するとともに、MINSと睡眠時無呼吸症候群の関連性を調べることで、MINS発症のメカニズム解明を目的としています。
術前・術後における診療録に記載されている内容(身長・体重・合併症など)、検査結果(採血、簡易睡眠検査)、手術記録、麻酔記録から得られる情報
【研究機関名及び本学の研究責任者名】※千葉大のみで実施
研究機関:千葉大学医学部附属病院
研究責任者:麻酔科 教授 長谷川麻衣子
本研究で得られた試料・情報は、氏名等の個人を特定するような情報を削除し、どなたのものかわからないように加工して、千葉大学医学部附属病院麻酔科において厳重に管理します。研究結果を学術雑誌や学会で発表することがありますが、個人が特定されない形で行われます。 本研究についてご希望があれば、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で、研究計画書及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧する事ができますので、相談窓口までお申し出ください。個人情報の開示に係る手続きの詳細については、千葉大学のホームページをご参照ください。
(URL:http://www.chiba-.ac.jp/general/disclosure/security/privacy.html)
また、当科の手違いで大変申し訳ございませんが、当施設の研究倫理審査委員会で承認されました研究実施期間(2022年倫理審査委員会承認日より2024年3月31日まで)後に患者様から同意を得て、研究を実施したことが判明いたしましたため、対象者の方に今回お手紙を送らせていただいております。患者様に不利益があるというわけではありませんが、再度採血などのデータの使用に関してご承知いただけるかどうか文書で意思を確認させていただいております。連絡がない場合は、データの利用に関して認めていただいたということで研究を進めさせていただきたく存じます。ご協力頂けない場合には、原則として結果の公開前であれば情報の削除などの対応をしますので、下記の窓口にご遠慮なくお申し出ください。
研究に試料・情報を利用して欲しくない場合には、研究対象とせず、原則として研究結果の発表前であれば情報の削除などの対応をしますので、下記の窓口までお申し出ください。試料・情報の利用をご了承いただけない場合でも不利益が生じる事はありません。
また、その他本研究に関するご質問、ご相談等は、下記の窓口にご遠慮なくお申し出ください。
文部科学省・厚生労働省による「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づいて掲示を行っています。
研究実施機関 :千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛・緩和医療科
本件のお問合せ先:医学部附属病院麻酔・疼痛・緩和医療科
医師 山地 芳弘
043(222)7171