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肺切除時のリークテストにおけるピーク圧と 術後回復期間に関する探索的後ろ向き研究

(1)研究の目的および意義

呼吸器外科手術において肺を切除した後、切除面に漏れがないか確認するテストをリークテストとしています。リークテストは肺切除時に虚脱させていた肺を再度膨らませ、胸腔(肺が収まっている肋骨に囲まれた部分)に生理食塩水を満たして確認します。
その時に肺にかかる圧についてはどの程度の圧がよいか十分な研究はなされていません。圧が高すぎると肺を傷つける恐れがあり、一方で低すぎると漏れを見逃す可能性があります。
今回の研究を通して実際にどの程度圧がリークテストの時に用いられているか、またかかった圧によって手術の後の回復に影響しているかについて調べることが目的です。本研究を通してより安全で効果的なリークテストの方法についての知見が得られると考えられます。

(2)研究の方法

本研究は後ろ向きに手術中のモニター画面から圧と手術後の回復期間について調べます。患者さんの治療には全く影響はなく通常診療の中で行われます。
研究対象は2020年5月からの12月に当院で肺の予定手術を受けられた患者様です。

(3)個人情報の取扱いについて

あなたから提供された診療情報などのこの研究に関するデータは、個人を特定できない形式に記号化した番号により管理されますので、あなたの個人情報が外部に漏れることは一切ありません。
この研究から得られた結果が、学会や医学雑誌などで公表されることはあります。このような場合にも、あなたのお名前など個人情報に関することが外部に漏れることは一切ありません。
なお、この研究で得られたデータは、研究終了後10年後にはすべて廃棄いたします。その際も、個人情報が外部に漏れないよう十分に配慮いたします。

(4)検査結果報告以外の研究成果に関する権利を放棄すること

この研究の結果として特許権などの知的財産権が生じることがありますが、あなたはこれらについて権利があるとはいえません。

(5)当該臨床研究に係る資金源、起こり得る利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり

この研究は、千葉大学大学院医学研究院麻酔科学の診療科経費を用いて実施され、利益相反はありません。また、研究実施計画は千葉大学大学院医学研究院利益相反審査委員会と倫理審査委員会で審査と承認を受けています。
ご参加いただくにあたって、あなたの費用負担が通常の診療より増えることはありません。また、ご参加いただくにあたっての負担軽減費などのお支払いもありません。

最後に、この研究に関して、研究計画や研究方法に関係する資料をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体の目的や進行に支障となる事項以外はお知らせすることができます。いずれの場合も麻酔担当医師にお申し出ください。
またこの研究に参加を希望されない場合は以下の連絡先にご連絡をお願いいたします。

千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛緩和医療科  研究代表者  孫 慶淑
連絡先:043-222-7171(代表)