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経胸壁心エコーによる術中低血圧予測モデル作成に関する後ろ向き研究

(1)研究の目的および意義

全身麻酔を受ける際は薬剤による反応で低血圧になることが知られています。それを血圧をあげる薬剤や点滴で輸液療法を行い予防する措置が取られますが、完全に防ぐことは困難です。しかし全身麻酔中の低血圧はその後の生命予後に関連していると報告されており、予防策や予測する方法は様々な角度から研究されています。

私たちはその中の一つの方法として手術前に行う非侵襲的な検査である経胸壁心臓超音波検査の結果を用いて全身麻酔中に低血圧になる確率を予測する研究を行っています。心臓超音波検査の結果を用いてより正確に低血圧を予測することができればより安全に全身麻酔を受けることが可能になります。

(2)研究の方法

この研究はすでに行われた心臓超音波検査の結果と全身麻酔時の低血圧の関連を調べる研究です。新たに検査を行ったり、治療法が変更されることはありません。

超音波検査の結果と全身麻酔時に使用した薬剤や手術中の血圧などの生体情報をデータとして使用します。

(3)この研究に参加しない場合の他の治療法について

研究は後ろ向きに行われるため治療法などに影響はありません。

(4)個人情報の取扱いについて

あなたから提供された診療情報などのこの研究に関するデータは、個人を特定できない形式に記号化した番号により管理されますので、あなたの個人情報が外部に漏れることは一切ありません。

この研究から得られた結果が、学会や医学雑誌などで公表されることはあります。このような場合にも、あなたのお名前など個人情報に関することが外部に漏れることは一切ありません。

なお、この研究で得られたデータは、研究終了後10年後にはすべて廃棄いたします。その際も、個人情報が外部に漏れないよう十分に配慮いたします。

(5)健康被害が発生した場合の対応と補償について

この研究は、通常の治療のなかで行うものであり、特別な医療機器による検査をしたりすることはありませんので、健康被害が発生することはないと考えられることから、特別な補償制度はありません。

(6)検査結果報告以外の研究成果に関する権利を放棄すること

この研究の結果として特許権などの知的財産権が生じることがありますが、あなたはこれらについて権利があるとはいえません。

(7)当該臨床研究に係る資金源、起こり得る利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり

この研究は、千葉大学大学院医学研究院麻酔科学の診療科経費を用いて実施され、利益相反はありません。また、研究実施計画は千葉大学大学院医学研究院利益相反審査委員会と倫理審査委員会で審査と承認を受けています。

ご参加いただくにあたって、あなたの費用負担が通常の診療より増えることはありません。また、ご参加いただくにあたっての負担軽減費などのお支払いもありません。

 

最後に、この研究に関して、研究計画や研究方法に関係する資料をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体の目的や進行に支障となる事項以外はお知らせすることができます。いずれの場合も担当医師にお申し出ください。