教室案内

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教授挨拶

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千葉大学医学部附属病院 呼吸器外科
千葉大学大学院医学研究院 呼吸器病態外科学    教授 鈴木 秀海 

教授就任のご挨拶
千葉大学大学院医学研究院 呼吸器病態外科学
教授 鈴木 秀海(H13)

 令和6年(2024年)6月1日付で、千葉大学大学院医学研究院呼吸器病態外科学の教授を拝命いたしました。歴史と伝統ある教室を引き継ぐにあたり、身の引き締まる思いでおります。当教室の歩みは、河合直次教授(旧第1外科)体制下で1952年に本学初の肺癌手術が施行されたことに始まります。その後、香月秀雄教授、山口豊教授、藤澤武彦教授、吉野一郎教授の各教授へと受け継がれ、診療・研究・教育の三本柱を礎に発展してきました。教室名称も「胸部外科学」から「呼吸器病態外科学」へと改組され、呼吸器外科領域の中核として全国的な役割を果たしてまいりました。

 私は平成13年に千葉大学医学部を卒業し、当時の胸部外科学教室に入局しました。大学院では肺癌患者を対象とした臨床研究で学位を取得し、米国インディアナ大学に留学して肺移植の基礎研究に従事、マウス慢性拒絶反応モデルを確立しました。帰国後も研究を継続し、2014年には千葉県初の肺移植を主治医として担当する機会を得ました。これまでの経験を通じ、患者さんとご家族に深く支えられてきたことに感謝し、今後も肺移植医療を含む呼吸器外科の発展に尽力してまいります。

 2024年の年間手術件数は400例を超え、過去最多を記録しました。そのうち約半数の200例程度が原発性肺癌に対する手術であり、胸腔鏡下・ロボット支援下手術など低侵襲治療の充実を図っています。また、肺移植認定施設として20例の脳死肺移植を実施し、県内外からの信頼に応える診療体制を整えています。医局運営では、「働く人ファースト」を最も重要な理念とし、外科医療の原点である「患者ファースト」の精神を心の根底に据えています。最良の医療を提供するためには、まず医療に携わる人々が心身ともに充実し、やりがいをもって働ける環境を整えることが不可欠です。教室員一人ひとりが自発的に動き、感謝と誇りをもって働ける組織を目指します。働き方改革の導入により外科を取り巻く環境は大きく変化していますが、これを好循環のきっかけと捉え、ワークライフバランスの改善と研究力の維持・向上を両立させる仕組みを構築します。さらに、VR・MRなどの最新技術や千葉大学クリニカルアナトミーラボを活用した実践的教育に取り組み、若手が育ち続ける環境を整備します。また、医療の枠を超えて産学連携・地域連携を推進し、工学・情報科学・データサイエンスなど異分野との協働による外科イノベーションを創出し、社会に貢献できる呼吸器外科医療の実現を目指してまいります。

 これまで千葉大学で育てていただいた恩を胸に、呼吸器外科のさらなる発展と次世代への継承に全力を尽くしてまいります。今後とも、変わらぬご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

診療・研究内容

  • 原発性肺がん:超音波気管支鏡内視鏡(EBUS)による縦隔リンパ節転移の診断を行い、内視鏡治療から胸腔鏡下手術、拡大手術まで年間約200例の手術を行っています。局所進行肺がんに対して、最新の分子標的薬や免疫療法を併用した周術期治療を行い、治療成績向上に努めています。
  • ロボット支援手術:肺腫瘍及び縦隔腫瘍に対して積極的にロボット支援手術を行っています。
  • 悪性胸膜中皮腫:石綿が主たる原因の予後不良な悪性胸膜中皮腫に対して、積極的に胸腔鏡での生検を行い、免疫療法を中心とした集学的治療の一旦を担っています。
  • 重症筋無力症:脳神経内科と協力して、免疫抑制剤と手術を組み合わせた治療を行っています。
  • 呼吸器インターベンション:気道狭窄や気道異物に対して、内視鏡的治療を提供しています。関東地区のセンターとして幅広いエリアから紹介を受け入れています。
  • 肺移植:2013年に脳死肺移植認定施設となり、これまでに18例の肺移植を行い、待機患者さんも増えています。