千葉大学脳神経外科

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もくじ
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頭部外傷
特殊な放射線治療
機能的脳神経外科 他
転移性脳腫瘍
他臓器の癌からの脳への転移
岩立康男

癌で亡くなる患者さんの20-30%に脳への転移が見られ、転移性脳腫瘍は最も頻度の高い脳腫瘍であるといえます。その多くが多発性の形で現れ、また原発巣の再発・増大や脳以外の臓器への転移を合併することも多く、その治療には多面的なアプローチが必要です。私たちは、以下に示す方法を適切に組み合わせることによって「脳への転移が原因では死なせない」ことを目標に治療を行なっています。同時に、生活の質(QOL)を高く保ち、入院期間をできるだけ短期にすることも重要なポイントとなります。

手術:通常3cmを超えるサイズの腫瘍では手術が最も確実で有効な治療法です。脳腫瘍は周辺脳組織に浸潤しているため、「腫瘍には極力切り込まない」などできるだけ再発を来たさないような手術を心がけることが重要です。また、安全に全身麻酔を行なえる全身状態であることが必要となります。

放射線治療:転移性脳腫瘍のサイズがあまり大きくないときや、術後の再発を予防するため、一般に全脳照射が標準治療として行なわれています。しかし、この照射法は正常脳組織にも放射線がかかってしまうため、認知症など脳全体の機能低下が問題となります(放射線障害)。千葉大学では、術後の放射線治療は行なわずに経過を観察し、再発が認められた場合にのみ、γナイフによる治療を追加しています。

γナイフ:特殊な放射線装置を使って、脳腫瘍の部位だけに放射線を集中させる治療法です。転移性脳腫瘍に対するγナイフ治療の効果はすでに確立された感があり、現在3cm以下の腫瘍はほぼ全てが本治療法の適応となっています。また、術後の全脳照射に替わって、再発時の治療としても用いられます。千葉大学では千葉県循環器病センターにおいてγナイフを行なっており(別項参照)、「極力全脳照射を行なわない」という治療方針のもと、分割照射など種々の工夫により適応の拡大を目指しています。

化学療法:転移性脳腫瘍においては、血液脳関門(BBB)が不完全ながら破綻しているため、抗癌剤が腫瘍へ移行し効果を発揮することがあります。転移性脳腫瘍は全身の病気ともいえるため、常に脳以外の病巣を考慮しながら多面的な治療戦略をたてる必要があります。

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