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関心が高まる「遺伝子検査」

遺伝子の検査だけではなく、心のケアも行っています

遺伝子研究の進歩により、ここ数年で「遺伝子検査」の相談や検査を受ける人が急増しています。当院では、患者さんの悩みや不安に対応した検査体制で臨んでいます。

検査部・遺伝子診療部教授(部長)
野村 文夫

野村文夫 写真

病気発症のリスクを知り早期に予防・対策

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遺伝子検査にあたっては、検査部遺伝子検査室と一体となって取り組んでいます

「遺伝子検査」は、血液などからDNAを抽出して行います。今かかっている病気が遺伝子まで調べないとわからない場合など、病気の原因を詳細に追究する際に行い、診断を確定する、というのが本来の遺伝子検査です。

しかし最近では、解析技術の進歩や遺伝子レベルで病気がわかってきたことなどにより、発症する前に遺伝子を調べてそのリスクがどれくらいあるかを知り、早期の診断や治療に役立てる目的で検査が行われるようにもなっています。

一昨年、米国女優のアンジェリーナ・ジョリーさんがこの検査を受け、乳がんを発症する可能性が87%あることが判明。発症前に乳房の切除手術を受けたことが話題になりました。

このように、遺伝子検査に対する世の中の関心が高まり、検査を受ける人が増えてきています。

遺伝カウンセリングで時間をかけて相談に対応

遺伝カウンセリング症例数
2011年度 139例
2012年度 143例
2013年度 181例

当院では、2008年に遺伝子診療部を設置し、検査部・遺伝子診療部の医師を中心に専門分野が異なる計8名の臨床遺伝専門医と1名の認定遺伝カウンセラーが「遺伝カウンセリング(遺伝相談外来)」を実施。

「血縁者に遺伝病と言われた人がいるので心配している」「初めての子どもが遺伝病だったので、次の出産をどうしたらよいか」など、遺伝に関するさまざまな疑問や不安・悩みに対応しています。

遺伝性の疾病が疑われるなど気になることがありましたら、まずは診療科の主治医にご相談ください。 また、遺伝子検査に関して知りたいことがありましたら、遺伝子診療部へご相談ください。

臨床検査技師の資格も持つ認定遺伝カウンセラーが患者さんの悩みや不安に寄り添います

遺伝子検査を受ける前に、検査内容をわかりやすくお伝えしながら、相談に応じています。最低でも1時間、じっくりご本人のお話を聞きながら、検査後に起こり得る心の変化やご家族への影響について伝え、その上で、必ずご本人に、遺伝子検査を受けるかどうかを決めていただきます。検査を受けるつもりで来院した人が、カウンセリングによって、検査を簡単に考えていたことに気づき、考え直すというケースが全体の半数近くにのぼります。それだけ慎重に考えていただきたい検査です。検査後も、みなさん不安を抱えていますので、いつでも私たちは“お話を聴く”ことを大事にしています。

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遺伝カウンセリングは、臨床遺伝専門医とともに認定遺伝カウンセラーの宇津野恵美(写真左)が行います。臨床検査技師と認定遺伝カウンセラーの両資格の保持者は全国で9人と希少です(2014年12月現在)。

プロフィール

検査部・遺伝子診療部教授(部長) 野村 文夫
1975年に千葉大学医学部卒業、1999年より検査部長・教授、2008年より遺伝子診療部長兼任。医学部のテニス部監督を務めていたこともあり、現在も顧問としてオフの日は学生とテニスを楽しんでいる。

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