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検査部(澤部 祐司)

千葉大学病院ニュース28号(2012年01月) 掲載PDF(PDF形式、2,426KB)

検査データの精度の向上と標準化を
めざしています

検査部 検査技師長
澤部 祐司
プロフィール
北海道出身。昭和55年、千葉大学医学部附属病院に臨床検査技師として入職。生化学・免疫検査を担当する。平成16年より臨床検査技師長。
趣味は旅行。健康維持のため、iPodで落語を聞きながら最寄り駅まで30分ほどのウォーキングをしたり、自宅近くの公園でローラーブレードを練習することも。

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生物学が好きで臨床検査技師に

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人間の体から採取あるいは排出された血液、尿、痰、便、細胞などを「検体」といいます。それらの分析をしたり、心電図などで体の状態を調べることを「臨床検査」と言い、検査を行うのが「臨床検査技師」の仕事です。

志したのは、子供の頃から生物学が好きだったから。日々、何百もの検体を測定しますが、「研究する」ことが好きなのだと思います。入職当時、ある物質を測定するには、機械ではなく手で実施する「用手法」で手間と時間をかけて測定していましたが、自動分析装置を使って測定できないだろうかと考え、トライ&エラーを繰り返し、研究を続けました。結局、その方法は実用化までには至らなかったのですが、その時に学んだすべてが、研究の出発点であり、基礎となっています。

検査データの標準化

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近年は、多くの検査で自動化が進んでいますが、最終的にはデータから異常を感知する「目」が必要になります。

また、データの精度も重要です。たとえば、データを判断するための基準値が病院によって違っていたら、同じ検査を違う病院で受けると、違う結果が出るということが起こってしまいます。検査データが標準化されていれば、病院を変えても、前病院で検査したデータをそのまま診療に使うことができます。そこで千葉大学病院では、全国的にも中心施設となって検査データの精度向上と標準化に取り組んでいます。

近未来の臨床検査

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検査は万能ではなく、病気があっても見つからなかったり、異常値が出ても病気がない場合もあります。しかし、病気の早期発見が可能になることは、病気や不調に気づかない方には大きな利点です。

近年の検査システムの進歩で、以前なら数日かかっていた検査が、現在では短時間で正確に出すことが可能となったため、必要な場合にはまず最初に検査をお願いし、診察前に結果を出すことも可能になりました。そうすることで、最新のデータ結果を元に、より精度の高い治療が可能になってくるのです。

近い未来には、検査システムがさらに進み、自動販売機を使うように、気軽に検査ができるような社会になるかもしれません。それまではまだ長い時間がかかると思いますので、検査の重要性をご理解いただき、検査にご協力いただければうれしいですね。