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循環器内科(小林 欣夫)

千葉大学病院ニュース25号(2011年4月) 掲載PDF(PDF形式、1,975KB)

循環器医療はダイナミック
だからこそ、緊急に対応できる医師が必要

循環器内科 教授(科長)
小林 欣夫
プロフィール
青森県生まれ。千葉大学医学部卒業後、さいたま~大阪~ミラノ~ニューヨークと拠点を変え、現在千葉大学医学部附属病院で8年目。千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学教授。妻、小5の長女、小4の長男、2歳半の次男との5人家族。
趣味は歴史的な物を見ること。姫路城と松本城が好き。

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生活習慣病を放置しておくと動脈硬化に

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循環器内科が扱うのは、「心臓」と「血管」の疾患です。具体的には、動脈硬化、心筋梗塞、狭心症、心不全、脳卒中などの病気です。高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病をそのまま放置しておくと、「動脈硬化」を引き起こし、私たち循環器内科に来ていただくことになります。

具合が悪くなって通院してくる方は、いわゆるメタボ体型の方がほとんどです。だから患者さんにはまず、「痩せてください」と言います。自分が太っていたらそれも言えないので、私も気をつけています(笑)。家から病院までは歩くようにしていますし、万歩計を見ると、1日1万歩くらい歩いていますね。

生活習慣病は、生活に対する意識改革が最大の治療といえるので、循環器内科に来ることにならないよう、日頃から予防を心がけていただきたいと思います。

患者さんに「よくなった」と言われたくて

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心臓や血管の病気は、治療によって状況の変化がダイナミックに表れます。たとえば、心筋梗塞などであまり状況のよくない方にカテーテルの治療をすると、目に見えてよくなります。そんなときに、「おかげでよくなった」と言ってもらえるのは、本当にうれしいですね。夜勤も多く、突然の呼び出しばかりの現場ですが、この喜びがあるから医者になったといえるかもしれません。

また、ミラノで1年間、ニューヨークで4年、海外経験をしました。とくに、自分のラボを持って研究していたニューヨークの心臓血管研究所での経験が、医師としての自分を大きくしてくれたと思っています。

アメリカには心臓疾患の患者さんが多く、心臓に対する意識もとても高いです。たとえば学会で新しい研究が発表されると、朝のニュース番組で発表されたりするんですよ。

医療も医療機器も、心臓の分野ではアメリカは最先端です。日本の医療には制約があり、認可に時間がかかるので、最新の医療機器はなかなか導入できません。また、基礎研究はかなり進んでいますが、臨床研究は遅れを取っています。私はアメリカでおもに臨床研究をやってきたので、それを痛感します。

千葉県の循環器医療を建て直す

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医師として、循環器内科の教授として、大きな夢はいろいろあります。でも、今の大学病院や千葉の医療は、夢を語っている場合ではありません。臨床研修制度が変わったことで、千葉は今、深刻な医師不足状態です。

はじめにも言いましたが、循環器医療はダイナミックに治療の効果が現れます。それは裏返せば、悪化するのも早いということです。医師不足が原因で、患者さんを医師のいる遠くの病院まで運ぶような状況は改善しなくてはなりません。この問題解決に取り組むことが、今の私の使命だと思います。