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心臓血管外科(松宮 護郎)

千葉大学病院ニュース21号(2010年4月) 掲載PDF(PDF形式、1,044KB)

使命は「高度医療」「研究開発」「教育」

心臓血管外科 教授(科長)
松宮 護郎
プロフィール
昭和36年広島市生まれ。大阪大学医学部に在籍中、恩師の講義で「心臓病にはまだまだ未解明の部分がたくさんあり、治療では外科の果たす役割が大きい」との話に強い関心を持ち、心臓外科の道へ。
信条は「何事にも持てる知識、技術を100%発揮すること」。
家族は妻と子供2人。趣味はゴルフ

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ライフスタイルの変化で増える心臓病

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日本人の病気による死亡原因の第1位は【がん】。2位は【心臓疾患】、3位が【脳血管疾患】で、これらのうち【心臓疾患】は、ライフスタイルの変化、特に食事の洋風化などとともに増加傾向を続けているといわれます。そのおもな原因は、悪玉コレステロールの蓄積などによる動脈硬化です。

心臓は、人間の全身と肺に血液を送るポンプの役割をする臓器であり、そのポンプとして働く筋肉を養う管が詰まったりすれば皆さんご存知の「心筋梗塞」や「心不全」「狭心症」を起こし、ポンプの弁が故障すれば「心臓弁膜症」となります。いずれも、血液の流れに異常が起こるわけですから、死亡につながる率も高いわけです。

他科との連携など問われる総合力

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私の所属する『心臓血管外科』は、千葉大医学部では以前「第一外科」の中にありましたが、平成21年10月に独立し、私が初代教授を務めさせていただくことになりました。

おもな診療内容は、一つは血管が詰まり、血液が流れにくくなった場合に行う冠動脈のバイパス手術で、人工心肺をほとんど使わずに行い、術後死亡率、合併症の発生の点できわめてよい成績を挙げています。

また、心臓弁膜症については、患者さんの弁を温存する弁形成術を中心に治療を実施。そのほか、先天性心疾患、動脈瘤、胸部大動脈疾患、末梢血管疾患なども扱っていますが、それらの治療を進めていく中で、麻酔、集中治療、循環器、消化器、代謝内分泌、血液など他の診療科との連携・協力関係もふだんから築いておくことが大切です。何よりも大学病院の持つ総合力が高度医療実践のためには不可欠となります。

多くの専門医を育成したい!

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こうした日頃の治療活動はもちろん重要なことではありますが、確立された治療法については一般病院で導入されていることでもあり、私共の役割としては心臓疾患に関する未解明の分野にチャレンジをし、新しい治療法を研究・開発していくことも忘れてはならないと思っています。

また、若手外科医の育成に力を注ぎ、臨床経験を積んでもらって、専門医を一人でも社会に、そして医療現場へ送り出すことに努めてまいります。「教育」「高度医療の提供」「新しい治療法の研究開発」の3つが私共大学病院の使命と考えております。

動脈硬化を防ぎましょう

  • 揚げ物や卵などの温め直し(特に電子レンジ利用)は避ける
  • 二度揚げやフライ油の長期保存はさける
  • ファストフードや油を使った加工食品を控える
  • バラ肉など脂身の多い肉は、網焼きやゆでる調理を
  • 食物繊維(野菜、きのこ、海草、雑穀類)を努めて多く摂る