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熱中症対策(1)

千葉大学病院ニュース26号(2011年7月) 掲載PDF(PDF形式、3,367KB)

十分な水分やミネラル補給を

熱中症

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地球温暖化の影響で、熱中症の発症数が年々増加しています。今年はとくに、節電のため、エアコンの使用を控えたり、設定温度を高めにすることが推奨されていることから、さらに増加するおそれがあります。
熱中症は、外部環境の暑さに対して体温調節がうまく行われないことによっておこる病気です。一般的には、炎天下で長時間の作業や激しい運動をした時に、十分な水分やミネラルが補給されないことにより起きますが、お年寄りや体調不良の方の場合、高温多湿の室内環境でも起こります。
熱中症はⅠ~Ⅲ度に分類されます。Ⅰ度は脈拍数・呼吸数の増加、多量の発汗、めまいなどの症状や、一過性の意識消失(熱失神)・筋硬直(熱けいれん)などが現れます。Ⅱ度では、頭痛や嘔吐・倦怠感・判断力欠如などの症状が現れます(熱疲労)。Ⅲ度は「熱射病」と呼ばれ、40℃以上の高体温と意識障害を伴い、放置すると腎不全や肝不全などの多臓器障害を合併して命にかかわります。
Ⅰ、Ⅱ度では体温はそれほど上がらないので、熱中症かどうかの判断はつきません。暑い環境でこのような症状があるときは、涼しい環境へ移動して水分やミネラルを十分に摂取するようにしましょう。水やお茶ではなく、冷たいスポーツドリンクや経口補水液(薬局等で購入できます)にすると効果が上がります。
予防のためには、まずは体調を整えること。そして、暑い環境下では無理せずクーラーや扇風機を活用して暑さを避けること、十分な水分とミネラルを定期的に摂るように心がけましょう。

(救急部・集中治療部 教授 織田成人)

熱中症対策(2)いのはなハーモニー42号掲載