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予防できる子宮頸がん

千葉大学病院ニュース21号(2010年4月) 掲載PDF(PDF形式、1,044KB)

ワクチンで予防できる時代に!

子宮頸がん

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今年に入り、日本でもようやく子宮頸がんの予防ワクチンが使えるようになりました。「ワクチンで子宮頸がんの予防?」と、ピンとこない方もいらっしゃると思います。子宮頸がんは、ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)というウイルス感染が原因で起こります。
子宮頸がんに関連するHPV(発がん性HPV)は、15種類ほど見つかっていて、多くの場合性行為により子宮の入り口に感染します。性病とは異なり、性経験のある女性のほとんどが、一生に一度は感染するありふれたウイルスです。
このうち、発がん性HPV16型・18型に対する予防ワクチンが開発されました。16型・18型は他のタイプに比べて子宮頸がんになりやすく、日本では子宮頸がんの60%ほどを占めています。このワクチンは、海外ではすでに100カ国以上で使われていて、12歳を中心に9~14歳で接種が開始されています。
子宮頸がんは、国内で年間約8000人が発症していますが、近年20~30歳代の患者が増加しており、この年齢で最も多いがんとなっています。子宮摘出や放射線治療をした場合は、治癒しても妊娠できなくなります。ワクチンで予防できるがんは、他にはありません。特に若い女性や、お子さんにはワクチンを接種し、子宮頸がんの予防を始めてください。
最後に、ワクチンを接種しても子宮頸がんは100%の予防はできません。20歳を過ぎたら、子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

(婦人科 准教授 三橋暁)